12月 8th, 2020年
令和2年第4回定例会一般質問 議事録
◆17番(白川哲也) それでは、通告に基づき一般質問を行います。今回は、3項目行います。
1項目めは、2021年度の財政についてです。
今年度は議会の定例会ごとに財政状況を確認しておりますが、コロナ禍後、状況が目まぐるしく変わっておりますので、現在の状況を確認していきたいと思います。
第3回定例会においては62億円の税収減を見通し、現時点でも50億円程度不足しているという見通しが今議会、明らかになっております。そのような状況の中で、(1)コロナ禍を踏まえた2021年度予算編成の進捗状況はどうなっているのか。
また、第3回定例会において、コロナ禍の厳しい状況の中で、約200ある政策的な事業の予算について抜本的な事業の見直しを行うという答弁がございました。前回の定例会から3か月が経過し、どのような検討がなされたのか。
(2)政策的予算の枠組みはどうなるか。お伺いいたします。
そして、その中で特に注目度の高い事業でございます(3)(仮称)国際工芸美術館の予算はどうなるのか。
次に、ICTの活用についてです。
2017年第2回定例会以来、3年半ぶりに一般質問で取り上げます。先日、市長がデジタル化の議論の中で、「日経グローカル」の電子化推進度ランキング3位であるという話をされておりました。また、昨年、「Mac Fan」という記事の中でも町田市のタブレット端末、iPadを活用した事例が紹介されておりました。
このように先進的に進めている、この活用でございますけれども、(1)これまでの取り組みと成果は。
(2)タブレット端末の活用状況は。
また、紙削減については様々執り行っていらっしゃるとは思いますけれども、とりわけこれらICTの活用やタブレット活用に付随する形で紙の削減も取り組んできたかと思います。
そこで、(3)紙の削減と取り組み状況は。
最後に、受益者負担についてです。
これは、2016年第3回定例会以来、4年ぶりに取り上げます。今定例会においても利用料金の改定の議案なども提出されておりますけれども、その考え方、前提となっているのが受益者負担の適正化の基本方針に基づいているのかと思います。これが、2019年2月に受益者負担の適正化に関する基本方針が改定されており、そこから対応状況も変わっているかと思いますので、以下の点を確認します。
(1)2019年2月の受益者負担の適正化に関する基本方針改定による変更点と改定以降の取り組み状況は。
以上、壇上からの質問といたします。
○議長(熊沢あやり) 市長 石阪丈一君。
〔市長石阪丈一登壇〕
◎市長(石阪丈一) 白川議員のご質問にお答えをいたします。
私のほうからは、項目の1番目、表題としては、2021年度の財政についてということについて、(1)、(2)、(3)、それぞれを一括して、まとめてお答えをさせていただきます。
2021年度の予算編成につきましては、9月に各部に通知をいたしました予算編成方針に基づきまして、現在、編成作業を進めているところでございます。2021年度は、市の財政運営の根幹となる市税収入につきまして、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う景気悪化の影響などから、2020年度当初予算と比較いたしまして、現時点では約50億円の減少になるだろうというふうに見込んでおります。
このように、税収入等の大幅な減少が見込まれますことから、事業の優先順位づけはもとより、実施時期の見直しや事業の縮小、廃止など抜本的な見直しを進めているところでございます。
2021年度に重点的に取り組む事業といたしまして、新型コロナウイルス感染症の拡大により経済に甚大な影響があったことから、小中学校体育館空調設置事業などのほか、市民の生活や市内の経済活動を支える施策を最優先するとともに、キャッシュレス決済の導入などのアフターコロナを見据えたデジタル化等の新たな課題に対応していくための事業、そして、(仮称)国際工芸美術館整備事業などの町の魅力向上につながる事業を柱として組み立て、その際は、行政関与の必要性、緊急性、費用対効果が高い事業を選択し、町田市の未来につながる予算編成を行ってまいります。
その他の項目につきましては、担当からお答えを申し上げます。
○議長(熊沢あやり) 情報システム担当部長 中田直樹君。
◎情報システム担当部長(中田直樹) 項目2のICTの活用についての(1)と(2)についてお答えいたします。
まず、(1)のこれまでの取り組みと成果はについてでございますが、庁内におけるICT活用の現状といたしましては、2001年に財務会計システム、2005年に文書管理システム、グループウェアを導入し、その後、職員の出退勤や旅費の管理などをする庶務事務システムや、タブレット端末を活用したペーパーレス会議システムなどを導入してまいりました。
さらに、社会状況の変化に対応するためテレワーク利用を拡大し、リモート会議システムを導入いたしました。これらの成果といたしましては、3密回避や公共交通機関の利用機会の低減により感染症の拡大を防止できたことが挙げられます。
次に、(2)のタブレット端末の活用状況はについてでございますが、タブレット端末は管理職を中心に2014年から2016年にかけて280台導入し、2018年には330台に拡充しております。タブレット端末の活用状況といたしましては、会議や工事現場などでの資料の確認や、窓口での筆談、多言語対応といった従来型の活用に加えて、審議会におけるリモート会議開催などで活用が広がっているところです。
これらの成果といたしましては、紙資料の削減や業務効率の向上に加え、より一層場所にとらわれずに業務ができるようになったことが挙げられます。
職員アンケートにおいてタブレット端末の継続利用を希望する割合は97%を占めていることから、必要不可欠なツールとなっております。
○議長(熊沢あやり) 総務部長 髙橋晃君。
◎総務部長(髙橋晃) 項目2の(3)の紙の削減と取り組み状況はについてでございますが、新型コロナウイルス感染症対策として、町田市でも働き方のデジタルシフトを進めてきました。
具体的な取組としては、テレワークやリモート会議システム、職員用のチャットシステム等の環境整備を進めるとともに、さらなる文書の電子化や電子決裁の推進に向けた啓発を行ってまいりました。電子決裁件数については、4月から10月までの累計で18万9,426件となり、対前年比で12%増加し、文書の電子化が進みました。
これらの取組により、市庁舎内の職員が使用する複合機の印刷枚数は4月から10月までの累計で718万263枚となり、対前年比で9%減少し、紙の削減が進みました。
○議長(熊沢あやり) 財務部長 堀場淳君。
◎財務部長(堀場淳) 項目3の受益者負担についての(1)2019年2月の受益者負担の適正化に関する基本方針改定による変更点と改定以降の取り組み状況はについてお答えいたします。
受益者負担の適正化に関する基本方針改定による変更点といたしましては、3点ございます。
まず1点目でございますが、減価償却費の取扱いについて、民間で類似サービスの提供があるテニスコートやプールなどの施設の場合は、原則としてサービス原価に減価償却費を含めることといたしました。
次に、2点目でございますが、体育館について、使用料を徴収しているテニスコートやプールなどと同様に、民間で類似サービスの提供がある施設のため、受益者負担割合を50%負担から100%負担に変更いたしました。
最後に、3点目でございますが、各サービス原価の算定時期を予算編成スケジュールに合わせて毎年7月に算定し、サービス原価に基づく受益者負担割合を毎年9月に市ホームページで公表することといたしました。
次に、基本方針改定以降の取組状況といたしましては、市内の施設ごとに受益者負担の根拠となるサービス原価の算定結果や受益者負担割合、受益者負担の適正化に向けた今後の取組等を市ホームページにて公表し、周知を図っております。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) それでは、ご答弁いただきましたので自席より再質問をしたいと思います。
まず、財政についてですけれども、市税収入が落ち込んで62億円から50億円に減収する見込みであるという答弁でありました。この減少の要因については、土地の評価替えに伴う固定資産税、都市計画税の増だとか、個人市民税の再推計、これはもう、今日、友井議員のときにもかなり議論があったので、このあたりは省略したいと思います。ただ、この点はあくまでも努力というよりも、計算上の見込みが変わったという形で認識はさせていただいております。
とは言っても、50億円に変わったとしても、この市税収入50億円減という厳しい財政状況が来年度からあるということは変わらないのかなと思います。この50億円減という状況の中で、どのようにそのことに対応していくのか、いわゆる自主財源が減っていくという中で、地方交付税や臨時財政対策債に頼らざるを得ないということは、既にもう示されているんですけれども、その落ち込んだことに、どの程度この依存財源増を見込んでいるのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○議長(熊沢あやり) 財務部長 堀場淳君。
◎財務部長(堀場淳) 2021年度の地方交付税や臨時財政対策債については、地方交付税を所管する総務省において、財務省への概算要求として2020年度の地方財政計画の水準を下回らないよう、実質的に同水準を確保するよう求めております。
また、地方交付税の本来の役割が適切に発揮されるよう総額を確保することとし、交付税率の引上げを要求しております。市としましては、こういった国の動向を基に対応してまいります。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) 今の答弁だと、計画を下回らないようにだとか、引上げを要求していくというような話でありました。そうすると、仮に要求どおり通らなかった部分というのは、そうなった場合は自分たちの努力で削減していかなくてはいけないというわけでありますけれども、ここはある程度、議論をまたいでもう一度確認したいと思うんですが、いわゆる収入の不足の部分というのをどの程度見込まれて、要は、収支のマイナスという意味です。市税収入の減少という意味ではなくて、収支の不足分というのはどの程度見込んでいるのか、お伺いしたいと思います。
○議長(熊沢あやり) 財務部長 堀場淳君。
◎財務部長(堀場淳) 収支の不足ということでございます。町田市の5ヵ年計画17-21における財政見通しにおいて、2021年度の計画値として一般財源ベースで約18億円の収支不足が発生すると、計画上見込んでおります。
ただ、この計画では今回の新型コロナウイルス感染症の影響を見込んでおりません。ですので、収支不足額はさらに拡大すると見込んでおります。そのため、今回出した予算編成方針では、各部からの要求時点において、政策的事業については一般財源上限額を定めて歳出増加の抑制を図っております。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) 今の答弁だと、あくまでも5ヵ年計画17-21に基づいて18億円削減する。それに、今回、コロナ禍があったからさらに削減しなくてはいけないよという話だと思うんです。ただ、そうすると、こっちが聞きたいのは、そのコロナ禍だから、市税収入が50億円減だから政策的予算を削減していくという議論だったと思うんです。ここの部分が、上限額を決めていくという話なんですけれども、この程度、ここがどれぐらいなのかというところの議論をしないと、こっちも見えないわけで、今の話だけで言うと、もう既にある5ヵ年計画の、来年度が最終年になると思うんですけれども、そこに収支不足額が18億3,600万円と書いてあるわけです。それはあくまで既定路線で、今回のコロナ禍だからという部分の具体的なところというのは出ているんでしょうか。
○議長(熊沢あやり) 財務部長 堀場淳君。
◎財務部長(堀場淳) 収支不足については、先ほど計画値の見込みを示しておりました。ただ、今回のコロナ禍だから、これがさらにどれくらい不足しているかというところについては、まだ推計中でございます。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) そこがあるので、結局、政策的予算を削減すると言っても幾らぐらい、今の話だと18億円減という話だと思うんですけれども、ただ、これは、あくまで18億円減というのは5ヵ年計画に基づいているという話の中で、じゃ、今回、コロナ禍だから、市税収入50億円減だからという部分との整合性が見えないなと思っておりまして、つまり、言い方が難しいんですけれども、あくまでも計画に基づいて18億円減なんだというのは、今お話しされて、18億円削減を進めていくというのは分かるんですけれども、コロナ禍において市税収入50億円減でどう対処していくという部分はこれからの部分だというふうな理解をさせていただきます。
とにかく今厳しい財政状況にあるというのは理解しているところなんですけれども、今後、政策的な事業を削減していく、見直していく中において、一番大きな視点として緊急性という部分と費用対効果、収入増につながっていくのかという2つの基準を設けたということはお伺いしております。
予算を編成するに当たって、順位づけ、時期の見直し、事業の廃止、縮小、こういう抜本的に見直していくということなんですけれども、今現状、予算編成において政策的事業の精査の具体的な状況というのはどうなっているのか、お伺いしたいと思います。
○議長(熊沢あやり) 財務部長 堀場淳君。
◎財務部長(堀場淳) 2021年度予算編成過程において、義務的経費でない政策的事業については、先ほどご紹介いただいた2つの基準と、市民の安全確保のために緊急を要する事業か、また、アフターコロナを見据えた事業かなど、そのほか6つの視点を用いて事業の選択と集中を図り、精査を進めているところでございます。
今回の予算編成方針に基づきまして、来年度の予算編成において重点的に取り組む事業としては、市民の生活や市内の経済活動を支える事業、アフターコロナを見据えたデジタル化等の新たな課題に対応すべき事業、町の魅力向上につながる事業の3つを柱として、行政関与の必要性、緊急性、費用対効果、それぞれ高い事業を選択することとしております。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) 今回、その検討する中で、一応いろいろ伺っているのが、今言った2つの基準と6つの視点と3つの柱があるというふうに聞いているんですけれども、これはそういう認識でよろしいんですか。それをちょっと1回、確認させていただきたいと思います。
○議長(熊沢あやり) 財務部長 堀場淳君。
◎財務部長(堀場淳) はい、そのとおりでございます。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) その中で、まず、その2つの基準、緊急性、費用対効果というところがあるかと思うんですけれども、これはもう既に議会でもいろいろ議論がある中で、国際工芸美術館の予算についてなんですけれども、この点の、今言った緊急性、費用対効果という部分がどうなっているのか――これもちょっと議論を少し聞いたときに、もう1回確認ですけれども、私が思う緊急性というのは、いわゆる財産だ、生命を守る、市民の生活を守る、ここがいわゆる緊急性という部分だと思うんですけれども、これは間違っていたら教えてほしいんですけれども、先ほどの議論だと、保管場所がないから緊急性が高いみたいなことをおっしゃられた、要は、保管場所がないから待ったなしなんだというような答弁があったように思うんですけれども、国際工芸美術館をつくる上での緊急性という部分も、やっぱりしっかり確認したくて、その点について、どのようにこの緊急性という言葉を捉えているのか、お伺いしたいと思います。
○議長(熊沢あやり) 市長 石阪丈一君。
〔市長石阪丈一登壇〕
◎市長(石阪丈一) 先に、工芸美術館の位置づけについては、先ほど答弁をいたしましたとおり、町の魅力向上につながる事業を柱として組み立てておりますと言っているとおりでございます。
第1回定例会で、もちろん議論をされることと承知しておりますが、第4回定例会で議論することではございません。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) 今の話だと、その件については大いに次の定例会で議論をさせていただきたいと思っています。ただ、やっぱりちょっと、市長の答弁だと、町の魅力向上は3つの柱の視点で今お話をいただいたかと思うんですけれども、私はもともと聞いていたのが、まず2つの基準があって、その下に6つの視点があって、それで3つの柱があるんだという聞き方をしたので、この緊急性と費用対効果という部分は結構重要なファクターなんだというふうに認識していたんですけれども、その観点でこの国際工芸美術館というのを諮られたのかどうなのかという点を伺いたかったんですけれども、その点についてはいかがですか。
○議長(熊沢あやり) 市長 石阪丈一君。
〔市長石阪丈一登壇〕
◎市長(石阪丈一) これから提出するであろう予算案の中の一つ一つの事業について、それぞれについて第4回定例会で説明するつもりはございません。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) それこそ、この財政の流れはずっと追ってきたので、今、予算について聞いているわけではなくて、あくまで予算の考え方を聞いているので、ここで議論しちゃいけないという話ではないと思うんです。
だから、聞き方としては、この政策的予算の考え方として、緊急性って、どういう言葉の定義なんですか、費用対効果って、どういう言葉の定義なんですかということをお伺いしたんです。
だって、さっき言った緊急性って、こっちが感じるところは、今言った、まずは生命、財産を守っていくんだ。コロナ禍からしっかり対応していかなくちゃいけないんだ、ここが緊急性という捉え方ですし、費用対効果って言ったら、このシステムにこれだけ費用をかけたら、こういう効果が、例えば、コストが削減できた、時間が短縮できたという、それが費用対効果という部分だと思うんですけれども、そういう視点で、今回、この政策的な予算を考えられるというところの部分が、どうやっているのか。
だって、多分、私が思う緊急性と市が思う緊急性って、言葉が違うんじゃないの。私が思う費用対効果と市が思う費用対効果って違うんじゃないのと、その部分を聞かせてくださいという質問です。
○議長(熊沢あやり) 市長 石阪丈一君。
〔市長石阪丈一登壇〕
◎市長(石阪丈一) これから予算編成作業をするわけでありますから、今ここで一つ一つの事業について緊急性があるかないかとか、そういったことを議論するつもりはないと申し上げているわけです。
しかも、提案をさせていただく予算案については、今のご質問をいただければいいわけでありまして、この場で議論する話ではないというのは、そういう意味でございます。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) では、工芸美術館については分かりました。1個の事業ですから。
ただ、政策的な予算を考えるのは、今、緊急性って、そういう、例えば、生命、財産を守るという視点で考えられるんですよね。個別の事業の話ではなくて、そもそもの、だって、今回精査する上で、2つの基準、6つの視点、3つの柱ということを市のほうで設けられましたと。
でも、その緊急性って、どういう意味なんですかねという、単純に費用対効果って、どういう意味なんですかね、私の思っている緊急性と費用対効果と違う意味だったら、こっちは認識が違うんだなと。その認識を確認したいというだけの質問なんですけれども、その点をちゃんと聞かせてもらえればと思います。
○議長(熊沢あやり) 市長 石阪丈一君。
〔市長石阪丈一登壇〕
◎市長(石阪丈一) 先ほど申し上げましたが、編成に当たって、行政関与の必要性、緊急性、費用対効果という言葉を申し上げているわけですから、それ以上の意味はございません。(発言する者あり)
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) 1回、休憩してもらって。
○議長(熊沢あやり) 休憩いたします。
午後5時34分 休憩
―――◇―――◇―――
午後5時36分 再開
○議長(熊沢あやり) 再開いたします。
17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) 分かりはしないんですけれども、でも、お話ししたいことは、もう第1回定例会でやれと。緊急なものだよねというところが、本当にただただ聞きたかっただけだったんですけれども、そこに答弁をいただけなかったので、それは、何回も今やり取りはさせてもらったので、もう仕方ないですけれども、もう1回確認で――市がそのような基準を定めていらっしゃるので、この言葉というのは、やっぱり本人の考え方と受け手が違う、そこのずれが生じることが多々あるので、だから、その言葉の定義がどうなんですかというところでは、同じ緊急という言葉でも、市が思っている緊急と、こっちが思っている緊急のずれがないかということを、ただただ確認したかっただけでしたという話なんですけれども、そのことについてご答弁を何回かしたけれども、答えて、こっちが、こういう、これが緊急ですよということを言ってほしいだけだったんですけれども、そうじゃなかったので、それは仕方ないですけれども、ご答弁の中で予算が出てきたらしっかりと判断してくださいという話なので、そこはやっぱりしっかり判断させていただきますので、いろいろ考えたこっちの質問もあったんですけれども、今回はそういう形の答弁なので、ここの点で、国際工芸美術館の件を含め財政については以上にしたいと……。(発言する者あり)
本当に、やっぱりちょっと今の話だと、個別の事案は――ただ、これまでの議論を聞いていても、国際工芸美術館の予算についての答弁もあったわけですし、何で私がしたときだけ次の議会でと言われるのかも、ちょっと解せないところではあるんですけれども、だから――もう国際工芸美術館の予算については最後にします。
時期の見直し、廃止、縮小の判断をするという、200ある事業をそれぞれ全部していくんだと、こちらは受け取ったわけです。一方で、この国際工芸美術館については、先ほど答弁があったとおり、町の魅力向上という観点で、既に予定どおり実施するようなご答弁が、これまでの議論の中でもあったと思うんですけれども、この国際工芸美術館の予算を議論する上で、時期の見直し、廃止、縮小の判断ということは考えられたのか、この点について伺いたいと思います。
○議長(熊沢あやり) 市長 石阪丈一君。
〔市長石阪丈一登壇〕
◎市長(石阪丈一) 国際工芸美術館というのに触れているのは、重要な事業として、町田の魅力向上の事業だという趣旨をご説明しているわけであります。
それから、その次の緊急性だとか、そういう単語が幾つかありますよね。行政関与が必要だとか。それは予算全般について、もちろん考え方として、こういう判断基準を持ちますよということを言っているわけであります。
そういう意味で、片方に町の魅力向上という柱を立てている、その中の一つという説明をさせていただいているということでございます。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) 今のお話は、町の魅力向上という観点で、こういうのがありますよという具体例を出されたというようなお話だとは思うんですが、こちらも、これだけ政策的な事業を抜本的に見直していくという話の中で、やっぱりどういう形で検討されているのかとか、ここは削られていく部分なんじゃないかと、それぞれの議員が、みんなが思っているからこういう質問が出るわけで、それをやっぱりここで議論していきたいんですけれども、先ほどの話だと、次の予算が出たときに考えてくれというところではなくて、でも、これだけみんな国際工芸美術館の話を取り上げて、それは何でかというと、やっぱりこれまで過去、長くもないですが、工芸美術館の話はいろいろあった中で、本当に慎重にやっていかなくちゃいけない部分ってあると思うんです。
そういった中で、それぞれの議員が思いを持って述べているので、その点についてはやっぱり答えてほしかったなというところはあるんですけれども、既に3か月後に控えている予算案の議論でなされるということで、そこは私も本当に細かく見ていきたいと思いますので、以上で、この1項目めを終わりにしたいと思います。
ちょっとヒートアップしたので少し抑えまして、次はICTについて聞いていきたいと思います。
私は今回、ICT化という形で質問をさせていただくんですけれども、今回、各議員がデジタル化という視点で質問を数多くされております。町田市において、このICT化とデジタル化というのはどういう違いがあるのかと少し聞いたんですけれども、ほぼ同義であるということを伺っておりますので、これまでのデジタル化の議論にない範疇の中で質問をしていきたいと思うんですけれども、町田市は進んでいるなというのが、これまでの議論の中でも分かってきたところでございます。先ほども紹介した「日経グローカル」のランキングであったり、今、e-まち実現プロジェクトで動いている部分であったりだとかと思います。
今般、コロナ禍というところで、先ほどの話でもありましたとおり、テレワークであったり、非対面の部分が進んでいるという話もありました。そういったところも最近あるということで、こういう、今、これまでに触れられていない部分、さっきの雑誌とかでも触れられていない部分であったりだとかで、町田市が、特に今、コロナ禍でというところで進んできたICT化というものがあれば、ご披露いただければと思います。
○議長(熊沢あやり) 情報システム担当部長 中田直樹君。
◎情報システム担当部長(中田直樹) 町田市の特徴的な取組として、少し技術的なお話になってしまうんですけれども、2012年の庁舎移転に向けて、当時は、自治体ではほとんど採用されていなかった仮想化技術、今で言うと、クラウド技術を積極的に採用して、柔軟で強固なシステム基盤の整備をしてまいりました。
この中で、端末にデータを残さないシンクライアントという仕組みを導入して、庁内のどこの席からでも自分の仕事ができるといった、そのような環境を整備してまいりました。2014年には、この仕組みをタブレット端末で使えるモバイルワーク環境としても利用可能にいたしました。
そして、2020年のコロナ禍においては、これをさらにテレワーク環境へと、約1か月という短期間で拡充し、実際に運用できるようにしたという点が特徴的な取組でございます。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) もともとシンクライアントという仕組みがあったから、コロナ禍になってテレワークということで進めていこうという中でも素早くできたということだと思います。実際、私もコロナ禍以降、やはりZoom会議をはじめとするリモート会議というものが増えてきた中で、そういった中で、リモート会議のときはあまり紙の資料は必要としないわけです。やっぱり事前にデータを送ってもらったりだとか、例えば、Zoomだったら、その中で資料が見られたりだとかという機能もついていたりもするので、そういう意味だと、先ほど来話していた紙の削減というところについても、どんどんそれも進んでいくのではないかと思います。
本当に、いつでもどこでも、例えば、私の場合、同じ話が、パソコンで入れた資料がiPadで見られたりとか、そういうクラウドを生かしてとかいう技術も進んでいますし、そういう意味においては、本当にいろんなことができるなと思っているんですけれども、そういった中で、今ご披露いただいたんですが、町田市は、今テレワークも大分進んでいるよという話なんですけれども、実際どの程度進んでいるかというのを聞きたかったので、その実績というものをしっかり披露してもらえればと思います。
○議長(熊沢あやり) 情報システム担当部長 中田直樹君。
◎情報システム担当部長(中田直樹) 町田市では、2020年6月からリモート会議システムを導入し、全課で利用できるようにいたしました。2020年10月までの利用実績でございますが、町田市が直接開催した会議の回数がちょうど1,800回というところでございます。会議時間数ですけれども、1,841時間というところでございます。
議員ご質問のとおり、リモート会議やペーパーレス推進の観点や、移動時間削減の観点から非常に効果的であるとともに、新型コロナウイルス感染防止対策としても有効であるため、今後さらに活用を推進してまいります。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) ちょっと比較対象が私の中でないので、でも、回数としても1,800回であったりだとか、1,800時間ぐらいという話なので、本当に実際に実現できているんだなというところだと思います。それが町田市の強みというのが、先ほど来話があるシンクライアントという仕組みなのかなということを思います。
タブレット端末のほうに行きたいんですけれども、タブレット端末は、多分、私たち議員と市の職員の使い方は違っていて、今お話があったシンクライアントという仕組みの中で、恐らくキーボードなんかもつけながらの、PCのような使い方もされているのかなというふうに思っております。
紙の削減もそうなんですけれども、やっぱり実際に我々もタブレットを使っていく中で、当初はタブレットは何でもできそうだというイメージもあったんですけれども、私もタブレットは結構ずっと開いているんですけれども、やっぱりPCが一緒にないと不便だった部分があったりだとか、ほかの市の職員を見ても、タブレットを持っているけれども、紙の資料も結構持っているよみたいなこともあるかと思います。
なので、今後考えていくのは、タブレットを単体で使うというだけではなくて、PCとのすみ分けというか、両方使うだとか、本当は、今後さらにタブレット活用のその先というところを考えていかなくてはいけないのかなと思っておりますけれども、その点の考え方はいかがでしょうか。
○議長(熊沢あやり) 情報システム担当部長 中田直樹君。
◎情報システム担当部長(中田直樹) 議員がおっしゃるとおり、職員のアンケートでは、タブレット端末では対応できる業務に限界があるといった、そういう声も出ております。こういった声に対応できるよう、現在、安全にシンクライアント環境に接続できるノート型のパソコンの配置等を進めているところでございます。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) 例えば、学校で配付されているクロームブックも、私もちょっと気になったので、自分自身、クロームブックを買って、使ってみたりはしているんですけれども、実際、タブレットとして外して使えるし、くっつければ、私が買ったタイプはタブレットと、キーボードがつけ離しができるようなタイプを買わせていただいたんですけれども、本当にスピードも速いし、実際、金額も大分安く買わせてもらえて、使い勝手がいい、プリントアウトがしづらかったりだとか、結構不便な点もいろいろ見えてはきたんですけれども、でも、やっぱり技術が進んで、そういう使い方ができるようなものも数多くあるので、今言った、例えば、ノートパソコンを外に持って歩いてやる、タブレットだとしんどいようなものだとか、そういう検討をぜひしていただいて、タブレットとPCが使い分けというか、同時に使うというか、そういうことも、今後、市の業務をする上で、使い分けなんかも考えていただければと思います。
次に、今度は紙の削減に移っていきたいと思うんですけれども、今のタブレット活用ももともと紙の削減というところの着目ポイントもあったかと思います。「町田市課別・事業別行政評価シート」をさかのぼれるところまでさかのぼって、紙の印刷件数の推移を追っていくと、2011年度から2015年度までが右肩上がりで、2015年度をピークに、2016年度、2017年度、2018年度と徐々に減少していって、2019年度でまたちょっと大幅に上がっているというような状況がありました。この点は、私は決算の際に総務常任委員会におりましたので、その増えた理由もお伺いし、やっぱり大きな理由はコロナ禍で紙が増えたというようなおっしゃられ方をしていました。
その改善策というのが、今言った、恐らく2月、3月だったので、4月以降、リモート会議を増やしたりだとか、そういうコロナ禍でも紙を削減するような話というのは、先ほどあったのがそういう部分なのかなと思うんですけれども、ただ一方で、やはり意識の部分が、ちょっと言い方は悪いんですけれども、まだ少し薄い部分があるのではないかと。
例えば、私がいろんな審議会に出たときに、先ほど、審議会もリモートでというような話もあったんですが、今、審議会に出席すると莫大な紙がどんと置かれて、それを見てくださいねとか、恐らく大学の先生方がいらっしゃったりしたときにデータじゃ駄目かなという考えもあるのかもしれないんですけれども、一人一人に配られて、その紙をそれぞれの職員がみんな見ている、審議会の委員がみんな見ている。この紙がなくなれば、どんなに紙の量が減るのかなと思ったりもするわけです。
要は、例えば審議会だから紙で出しておこうかとか、今、部屋に行ったときに、職員がとりあえず紙で資料をくれたりするわけです。でも、そこもデータで1本くれておけば、その分、紙の量が減るわけですよね。
そういう意識の部分、ここの部分が、この紙削減という分野においては非常に大きいかと思うんです。多分それを意識するだけでも本当に何%、1割、2割と減っていくような気がするんですけれども、その紙削減の意識の取組というのは、今現在、何かされているんでしょうか。
○議長(熊沢あやり) 総務部長 髙橋晃君。
◎総務部長(髙橋晃) 紙削減に関わる意識啓発の取組ということで、大小様々行っているところなんですけれども、大きなところを2つ申し上げたいと思います。
主な取組として、1点目なんですけれども、情報の伝達方法のデジタルシフトというのに取り組んでおります。具体的には、庁内の情報伝達の手段なんですけれども、紙文書による閲覧から全職員が閲覧できる電子掲示板の機能があります。この電子掲示板を用いてデジタルによる情報伝達へシフトするように、全庁に向けて常日頃、情報を発信して呼びかけているところです。
この結果として、この電子掲示板機能の利用の回数なんですけれども、今年の7月から10月までの累計で対前年比40.3%増えまして、回数で言いますと494万9,252回というふうになっております。
もう一つの取組としては、文書の決裁方法のデジタルシフトに取り組んでおります。今年の7月から職員が作成する起案の意思決定の文書、これを原則、電子決裁ということにいたしました。そして、この変更の機会を捉えて、改めて電子決裁に関わる周知を全職員に向けて行っております。
ということで、書面の決裁、紙の決裁、こちらから電子決裁へのシフトというのを相当促してきたところです。これは先ほど申し上げたとおりなんですけれども、この結果、電子決裁件数というのは、4月から10月までの累計で18万9,426件ということで、対前年比12%の増加ということになっております。文書の電子化というのが進んだというふうに考えております。
あと、このほかにもコロナ禍を契機として、先ほど来申し上げているリモート会議ですとかチャットシステムも導入しておりますので、より一層のデジタル化が進んだものと思っております。
地味ですけれども、こういう啓発を繰り返し継続的に行うというのが大切だと思っていまして、粘り強く周知することによって、少しでも進むように努力してまいります。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) 今の、現状いろんなことをやられているという努力は分かりました。なので、先ほどもお話ししたんですけれども、例えば、議員に対して何か持ってくるときも、私は「紙で要らないよ、データでくれよ」と言うんです。突き返しちゃうんです。でも、紙で欲しいという人も当然いるとは思うので、そこは、例えば選択制にするとか、さっきの審議会の話もそうなんですけれども、紙で欲しい人は紙で、紙で要らない人は紙じゃないというような選択をできるところは、そういうふうに見直しをぜひともしていただきたいと思います。
それと、徹底的な数値であったり、実績管理もしてほしいと思うんですけれども、例えば、紙の使用量の見える化だとか、電子決裁、実績の見える化だとか、そういうところについての取組はいかがでしょうか。
○議長(熊沢あやり) 総務部長 髙橋晃君。
◎総務部長(髙橋晃) 先ほど来、意識啓発の取組を行っているということで、先ほどの文書の電子決裁の件数ですとか、そういうのは毎月掲示して、例えば、多い課もあれば、やっぱり少ない課もあると。あとは紙の使用量についても、例えば、印刷をちゃんと両面でやっているか、あと、2アップといいまして、1ページに2ページ分表示できる機能がありますので、そういうのも使っているかどうかというのは把握できる仕組みがありまして、そういうものを全庁に周知して、頑張っているところはもっと頑張れと、頑張っていないところは、さらにもっと頑張れと、そういう形で啓発しているところでございます。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) 分かりました。我々町田市議会も、タブレットを導入してもう4年ぐらいたつと思うんですけれども、タブレットの使い勝手が悪くて、やっぱり紙で欲しいなという部分も出てきたりするんですけれども、そこは、例えば、今、議会改革調査特別委員会もあるので、そういったところで議論をして、もっと紙が減るような努力もしていきますので、ぜひとも市役所、市議会、足並みそろえて紙削減ができればと思うので、よろしくお願いいたします。
最後に、受益者負担についてです。
受益者負担はなかなか分かりづらい部分があるので、分かりやすく議論ができればと思うんですけれども、まず今回、いろいろ改定にもなっている中で、例えば、先ほどの話であった施設別受益者負担割合一覧表というのを今拝見させてもらっているんですけれども、要は、この2020年度の施設別受益者負担割合一覧表に76施設あって、先ほど話もありましたけれども、そこで見直しをどうやってやっていくのかなという方針を決めて、議会に今度、12月に諮られるという仕組みになっているかと思うんですけれども、これを見ると、例えば、総合体育館については、2019年度が、今回、使用料を引上げという方針が書いてありますとか、これも、総合体育館は受益者負担割合が2019年度が22%なんです。稼働率が84.8%で、これは使用料が引上げとなっているとか、でも、サン町田旭体育館については、受益者負担割合が31.6%、稼働率82.9%で、サービス原価の引下げということが書かれていたりだとか、それぞれについて76施設、こういう形で使用料引下げだ、現状維持だ、サービス原価の引下げだとか書かれているんですけれども、ここの考え方、どのようにしてこの判断基準というのを決定しているのか、お伺いしたいと思います。
○議長(熊沢あやり) 財務部長 堀場淳君。
◎財務部長(堀場淳) 適正化に向けた取組については、5つの区分がございます。サービス原価の引下げ、2点目が稼働率の向上、3点目が使用料の引上げ、4点目が現状維持、5点目が使用料の引下げといった区分がございまして、それにたどり着くまでのステップ、幾つか段階がございます。
当該年度の決算額を基にした各施設の使用料収入とサービス原価を踏まえた直近3か年平均の受益者負担割合の算定であるとか、直近使用料改定の時期の確認、それぞれの段階で対応を行った上で5つの区分に決定をしております。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) 毎年毎年一つ一つそのような取組を設定していかなくちゃいけないのでなかなか難しい判断だとは思うんですけれども、しっかりとそこの部分はやっていただければと思います。
それと、今回、減価償却の取扱いについて変更があったと。区分が1から4あって、その中で区分4に当たるもの、選択的で、民間で類似サービスの提供があるものについては100%にしますというような話かと思います。
これは原則、減価償却を含めるというところの算出方法については、先ほど触れていた課別事業別財務諸表でフルコストで出されているので、それに基づいて減価償却を出されるというのはよく分かるんですけれども、でも、例えば、市民プールもこの間、大規模な修繕をしたので、そうすると受益者負担割合というのはぐっと下がりますよね。それとか、そもそも、この改正前50%にも届いていない施設も数多くあった中で、でも、やっぱり民間で類似サービスの提供があるものは受益者負担割合を100%にしなくちゃいけないと考えたときに、果てしないんですけれども、やっぱりそれは100%の上限まで引き上げるように進めていくのかどうなのか、その点についてお伺いしたいと思います。
○議長(熊沢あやり) 財務部長 堀場淳君。
◎財務部長(堀場淳) 100%の施設については、基本方針に基づいて、その100%の負担割合を当然目指していきます。ただ、もう一つの視点として、近隣自治体、民間の同種・同規模施設の使用料との比較というのもございますので、その使用料の水準が著しく乖離する場合には、その状況に応じて決定していくというような仕組みになってございます。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) そこがやっぱりなかなか難しいところで、結局、こうやってしっかり基準も定めて上げていくんだけれども、他市の状況によっては変えなくちゃいけない。そこは難しいかじ取りだとは思うんですけれども、でも、やっぱりまずベースにあるのは使った人が払っていくんだよというのが受益者負担の考えなので、しっかりそこも注視しながら、できる限りのことはやっていただければと思うんです。
それと、特にここで分かりづらいのが、減額免除、例えば、このコロナ禍だからそういう基準を定めるのかとか、高齢者だから定めるのかとか、そういう視点もあるかと思います。この受益者負担の適正化に関する基本方針を見ると、そこは触れられていて、「減免の実施は、受益者負担の適正化の観点から、社会政策的な配慮を要するものや、応能負担の原則に基づくものについて、本来の目的や必要に則し、限定的に行われるべきものとします」とあると。限定的に行われるはずなんですけれども、いろいろ確認していくと、結構この措置というのが限定的じゃないようなことが見受けられる。ちょっと間違っていたら申し訳ないんですけれども、確認したところ、七、八割ぐらい減免措置があるんじゃないのみたいな話もあって、そうすると大分限定的じゃないよねという議論もあるわけです。
先ほども話したとおり、受益者負担というのは、当然使う人が払ってねというところで、その基準がこうやって定められているんだけれども、現状として減免措置はあると。ここがちょっと分かりづらくて。
ということは、今回の見直しで減免措置が見直されるのかどうなのかというところが聞きたくて、要は、利用者に払ってもらう仕組みだから、基本的には特別な措置はしないほうがいいというところがあるんだけれども、やっぱりこういう減免措置がある。今回の、この2019年2月の受益者負担の適正化に関する基本方針改定で、こういう減免という見直しは行われたのかどうか、お伺いしたいと思います。
○議長(熊沢あやり) 財務部長 堀場淳君。
◎財務部長(堀場淳) 受益者負担の適正化に関する基本方針の中でも、減額免除の基準については、今ご紹介していただいたように、備えており、その運用については必要最小限で行われるべきものと考えてございます。
また、施設について、その基準に規定があるものについては、お尋ねのとおり、約8割の施設において、その規定がございます。2019年2月の基本方針の改定時については、減免基準の見直しについては行っておりません。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) ということなので、やっぱりこういうものは極力アバウトな部分だとか、曖昧な部分がないほうがいいと私は思っていて、そういうのも随時とは言わないまでも、どこかのタイミングでしっかり検討しなくてはいけない部分なのかなと思います。
とはいえ、今回、この受益者負担の適正化に関する基本方針が改定されて、私はいろいろ成果もあったのかなと思っているので、この質問を最後にしますけれども、この改定によって、市としてどのような成果があったと考えているのか、お伺いしたいと思います。
○議長(熊沢あやり) 財務部長 堀場淳君。
◎財務部長(堀場淳) 受益者負担の適正化については、市民間の公平性の確保、市民サービスの向上を目指して、行政のマネジメントを改善することを目的として取り組むものと認識してございます。
今回の改定によって各種のサービス原価の7月算定、また、それによる受益者負担割合を9月に公表というサイクルをつくって、各部において毎年度見直しが可能となるように確立をいたしました。
また、各種サービス区分の負担割合と乖離がある施設については、その解消に向けた見直しを行いながら次年度の予算に反映させることが可能となり、こういったサイクルを確立してマネジメントを改善していくというようなものに結びついたのかなと思ってございます。
○議長(熊沢あやり) 17番 白川哲也議員。
◆17番(白川哲也) ぜひとも適切に取り扱っていただければと思います。
以上で一般質問を終わります。