3月 6th, 2017年
平成29年第1回定例会一般質問 議事録
◆5番(白川哲也) それでは、通告に基づき一般質問を行います。
今回は「経済」の観点から見る東京2020オリンピック・パラリンピックへの対応について質問をいたします。
先般の市長の施政方針で、オリンピック・パラリンピックを契機としたまちの魅力向上という中で「スポーツの分野だけではなく文化・経済・観光等のあらゆる分野における発展の契機としたいと考えております」、このようにおっしゃっておりまして、経済という観点においても重要視しているということを認識いたしております。
また、一方で2月に公表されました町田市5ヵ年計画17-21において、社会経済状況の変化の中の環境変化の項目で、東京2020オリンピック・パラリンピックの開催決定とあり、その中で「町田市においても、東京2020オリンピック・パラリンピックを契機とし、スポーツ・文化・経済・観光などのあらゆる分野の振興を進め、官民が連携した『オール町田』体制でまちの魅力向上及び地域の活性化に取り組む必要があります」とあり、ここでも経済の観点をうたっております。
この町田市5ヵ年計画17-21においては、これに基づいて東京2020オリンピック・パラリンピックの開催決定への対応テーマが3つ定められておりますが、①スポーツ振興、②文化振興、③3カ年のシティプロモーションの展開ということで、ここにおいては明確に経済の分野でどうするかということについて触れられておりません。
そこで、以下6点を質問いたします。
(1)町田市5ヵ年計画17-21には「東京2020オリンピック・パラリンピックの開催決定」への対応テーマが設定されたが、経済の観点が出てこない。どこで管理するのか。
(2)「経済」という観点から東京2020オリンピック・パラリンピックをどう捉えるか。
(3)東京2020オリンピック・パラリンピックの開催前、開催期間中、開催後の市内経済をどう考えるか。
(4)町田新産業創造センターや町田商工会議所などとの連携についてはどうか。
(5)商圏の拡大、独自性の発揮、ブランド力の強化、IT利活用という観点からはどうか。
(6)東京都では東京2020アクション&レガシープラン2016などを策定しているが、東京都との連携という点ではどうか。
以上、壇上よりの質問といたします。
○議長(吉田つとむ) 市長 石阪丈一君。
〔市長石阪丈一登壇〕
◎市長(石阪丈一) 白川議員のご質問につきましては、副市長及び担当からお答えを申し上げます。
○議長(吉田つとむ) 副市長 山田則人君。
〔副市長山田則人登壇〕
◎副市長(山田則人) 私から項目1、「経済」の観点から見る東京2020オリンピック・パラリンピックへの対応についての(1)から(3)にお答えをいたします。
まず、(1)の町田市5ヵ年計画17-21には「東京2020オリンピック・パラリンピックの開催決定」への対応テーマが設定されたが、経済の観点が出てこない。どこで管理するのかについてでございますが、東京2020オリンピック・パラリンピックは、都市の力を高め、その先の町田の未来への道筋を明らかにする絶好の機会と考えております。そこで、スポーツの分野だけではなく、文化、経済、観光等のあらゆる分野における発展の契機としたいと考えております。
町田市5ヵ年計画17-21における東京2020オリンピック・パラリンピックの開催決定への対応といたしましては、スポーツ振興と文化振興、3カ年のシティプロモーションの展開を挙げております。その効果といたしましては、スポーツを通じた地域活性化や魅力発信、健康増進がございます。また、文化芸術による地域活力の創出や3カ年の取り組みを通じた地域への愛着や誇りの醸成といったことを想定しております。
これらの取り組みについて経済という観点で管理することは難しいと考えておりますが、計画の進捗管理につきましては、従来と同じように毎年度目標の達成状況を確認の上、公表をしてまいります。
次に、(2)の「経済」という観点から東京2020オリンピック・パラリンピックをどう捉えるかについてでございますが、オリンピック・パラリンピックを契機といたしまして、スポーツ、文化、観光などのあらゆる分野の振興を進め、官民が連携したオール町田体制で町の魅力向上及び地域の活性化に取り組むことにより、経済への波及効果が見込めるものと考えております。
しかしながら、現時点におきましては、オリンピック・パラリンピックに向けて経済だけに観点を当てた具体的な取り組みにつきましては考えてございません。また、オリンピック・パラリンピックによる経済波及効果を具体的な金額として算出することは難しいため、数値目標として設定することも考えてございません。
最後に、(3)の東京2020オリンピック・パラリンピックの開催前、開催期間中、開催後の市内経済をどう考えるかについてでございますが、オリンピック・パラリンピックを市内経済活性化の1つの契機として捉え、その先を見据えた長期的な視点で経済対策に取り組むことにより、開催後も経済の好循環を継続させてまいりたいと考えております。
開催前におきましては、外国人観光客向けのWi-Fiの整備、多言語マップの作成などのインバウンド対策により訪れやすい環境を整えてまいります。あわせまして、キャンプ地招致の活動を進めながら、町田の魅力を発信してまいります。
また、開催期間中におきましては、国内外から多くの方に町田市に訪れていただくことにより、市内での消費が高まるよう、市内事業者と連携した取り組みを進めてまいりたいと考えております。
○議長(吉田つとむ) 経済観光部長 笠原道弘君。
◎経済観光部長(笠原道弘) 項目1の(4)町田新産業創造センターや町田商工会議所などとの連携についてはどうか、(5)商圏の拡大、独自性の発揮、ブランド力の強化、IT利活用という観点からはどうか、(6)東京都では東京2020アクション&レガシープラン2016などを策定しているが、東京都との連携という点ではどうかについてあわせてお答えいたします。
市では、既にオリンピック・パラリンピックの開催に向けて東京都及び町田新産業創造センター、町田商工会議所と連携し、事業者の支援に取り組んでおります。東京都は、東京2020アクション&レガシープラン2016に基づき、オリンピック・パラリンピックに関連した受注機会の提供や新製品、新サービスの開発促進に取り組んでおります。
市では、東京都と連携いたしまして、事業者が作成した日本語のホームページの多言語化に対応していくなどのインバウンド対策を支援しております。町田新産業創造センターや町田商工会議所におきましても、新たな地域ブランドとなる特産品の開発やオリンピック・パラリンピックを契機とした販路拡大支援に取り組んでおります。また、インバウンドセミナーを開催し、外国人観光客へのおもてなしの対応につきましてもサポートしております。
さらに、事業者に対しまして、オリンピック・パラリンピックに関連した各種支援制度やセミナーを紹介し、積極的に活用していただくよう促しております。関係機関と連携したこのような取り組みを通して、オリンピック・パラリンピックを契機とした市内経済の好循環が継続するよう、総合的な支援を引き続き行ってまいります。
○議長(吉田つとむ) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) ご答弁いただきましたので、自席より再質問したいと思います。
今お話があったとおり、経済という観点で捉えるというのはなかなか難しいというお話を頂戴いたしました。実際、いろいろ調べていくと、現在、町田市は2018年から市制60周年があって、2019年にラグビーワールドカップ2019があって、東京2020オリンピック・パラリンピック、この3カ年を好機として捉えるというような形の展開をしているかと思います。
それらに付随してスポーツ、文化、経済、観光など、それらを一体と捉えて総合的に考えていくということはよく理解はできるんですけれども、一方で、しっかりと焦点を当てないと薄まってしまうというか、ぶれてしまうという観点もあろうかと思います。そういった趣旨で今回は、この東京2020オリンピック・パラリンピックという今後もうないだろう好機だと思います。
私も含めて、ここにいる人たちが次に東京でやるということを見る機会は多分これを逃したらもうないはずなんですけれども、それぐらい大きなチャンスで、しかも町田市のある東京でのオリンピック・パラリンピック、町田市は神奈川だとやゆはされますけれども、町田市は東京の一翼を担っている、その東京都で行われるわけであります。
当然、オリンピック・パラリンピックは23区だけの話ではありません。今お話があったとおり、経済の分野で何をやればいいかというのは、なかなか難しい観点ではあるかと思いますけれども、難しいからといって、ただ指をくわえて見ているだけでいいのかというところだと思います。
今そうやって数値の設定は難しいというようなお話があったんですけれども、では、実際にこれまでオリンピックに関連して経済の分野で市として何か実施しようと考えていることがあるのかどうか、この観点と、実際にそういう数値を管理しないでどうやって目標に向かって何か実現するという流れをつくるのか。要は目標を持たないで何か実現できるのかということですね。管理せずにどうやって経済を発展させるということを実現するのか、この点についてお伺いしたいと思います。
○議長(吉田つとむ) 経済観光部長 笠原道弘君。
◎経済観光部長(笠原道弘) まず、経済で何をやるかというご質問でございますけれども、先ほどご答弁させていただいたように、実際の話として今は東京都、それから関係機関といろんな連携をしながら事業に取り組んでおりますので、今ここでオリンピック・パラリンピックのためだけに何か新たに事業を生み出すとか、そういったことについては考えてございません。
それから、目標設定についても、先ほど副市長の答弁にございましたように、毎年の進捗管理の中で従来と同じように目標達成状況を確認して公表してまいりたい、そのように考えております。
○議長(吉田つとむ) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) 言いたいことはわかるんですけれども、ただ、実際に市で何かやる、実行するとなったときに、今回のオリンピック・パラリンピックの件だとすれば、例えば文化だったら文化プログラムの検討委員会があって、文化プログラムができ上がって、それを実施するという流れがあるわけですね。
オリンピック・パラリンピックで経済という分野においては、この流れがないわけです。だから、誰が、いつ、どこで、何を、どのように実現していくのかというこの観点が全くないので、結局、何もやらないんですかということになってしまわないですかと。
今、新産業創造センター、商工会議所の話もありましたけれども、いろいろ聞いていると、例えば都のマッチングプログラムだとか、話を聞いたところによると、今後、分煙を実現すると、そういう補助金なんかもあったりするのではないかなみたいな話も聞いたりはするんですけれども、ただ、やはり今の話だとどこも主体にならないような気がするんですね。だからこそ、私は、町田市というところがしっかりと主体となってやってほしいという観点を持っていただきたいと。
先ほど東京2020アクション&レガシープランの話をちょっと入れたというのは、文化プログラムに際しては、町田市はこれを参考にしているわけですね。この東京2020アクション&レガシープランというのは5つの項目があって、文化も1つの項目であるんですけれども、経済、テクノロジーという項目があるんですね。ここをベースに町田市版の経済プログラムみたいなものがつくれないかなと考えるところです。
これは他市においては、この部分を参考にして実際に経済の分野でのアクション&レガシープランをつくっているところもあるので、そういったところから検討できないかと。今申し上げましたとおり、やはり市がやろうとしたときには順序があるかと思います。なので、こういった計画をつくるというような流れができないか、この点についてお伺いしたいと思います。
○議長(吉田つとむ) 経済観光部長 笠原道弘君。
◎経済観光部長(笠原道弘) 今、アクション&レガシープランの内容をご説明いただきましたが、その中でも今、議員のほうから分煙とかという取り組みのお話もしていただきました。恐らく取っかかりが経済、入り口が経済ということで、広がりについては、やはり先ほど申し上げましたように、スポーツだけでなくて文化ですとか、それから観光、そういったいろんな分野のところにまたがって、総合的に経済を活性化していく、あるいは地域を活性化していくというのが私どもの考え方ですので、考え方に対してはそんなに相違はないのではないかなというふうに考えております。
○議長(吉田つとむ) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) ただ、今言った経済という観点を主眼にして動いていかないと、結局何も見えずに終わってしまうのではないかなと危惧するところです。
今回、こういう質問をするに際して、実際に経済の観点で町田市で何かできないかということをいろんな人に聞いてみました。例えばオリンピックで恩恵を受ける、一番大きいのは建設と観光なんですけれども、建設は町田市内で建設はないので、そこは恩恵はなかなか難しい。そこで観光に絞るというのは1つの手だろうという話なんかもありました。
あと、例えばゼロエミッションといって自給自足という考え方を持ったらどうかとか、太陽光発電だとか、そういうところに特化してはどうかというような話などもありました。
あと、例えばほかでやっているドローンだとか民泊だとか、そういったところを取り入れたらどうかだとか、ただ、やはり独自性を持たなくてはいけないという観点で、町田市でできることは何かという観点の話もありました。
そういう話の中でおもしろかったのが、町田市は福祉の町と言われているので、例えばオリンピックではなくてパラリンピックのほうに重きを置いて、福祉に力を入れて、そういった呼び方はできるのではないかというような話もありました。
ただ、実際、駅前がそんなにバリアフリー化が進んでいるかというと、そうでもないので、そういったところに力を入れていくだとか、例えば福祉という観点でいけば、福祉ベンチャーを入れるだとか、例えば世界福祉サミットなんかが開かれるように、そうすれば、例えば町田が世界の町田になるチャンスがあるのではないかとか、そういったような意見もありました。
ほかには、ちょっとこれは話半分で聞いてほしいんですけれども、例えば今、分煙が進んでたばこが吸えないから、逆に町田市だったらどこでも吸えるというぐらいの考え方があってもいいんじゃないか。例えば頭の使い方としては、そういう考え方があってもいいんじゃないかとか、今残り3年半まだあるから、今からいろいろ仕掛けていけばニュースバリューがあるのではないかとか、ほかにもいろいろあって、今、町田市はベッドタウンで、この期間中ホテルがないから、あいている団地を活用できないかとか、市の職員だとか、市内の経営者だとか、会議所の職員だとか、実際のそれぞれの取り組みとは別にして、独自の考え方って結構いろいろ皆さん持っていらっしゃるんですね。
なので、特に今のところ、市で考えていないというような話もあるので、例えばそういう外部の話を取り入れてみたらどうですかとか、まずは検討会などからやってみたらどうかとか、あとは例えば市内でほかで、そういう検討して何かやろうとしている団体があったら市がしっかりバックアップしていくだとか、こういった考えについてはどうか、お伺いしたいと思います。
○議長(吉田つとむ) 経済観光部長 笠原道弘君。
◎経済観光部長(笠原道弘) いろいろお話をいただきましたけれども、議員のご紹介の中でも、やはり最初の観点、建設ですとか、町田にはオリンピックの会場がございませんので、建設というところはありませんけれども、観光ですとか、それから自給自足、ドローン、それから民泊とかというお話をいただきました。
やはり取っかかりが経済の視点だということなんだろうかなというふうには思います。ですけれども、そこから建設にしろ、観光にしろ、分野は広がっていきますので、先ほど申しましたけれども、そういった意味では考え方にそんなに相違はないのではないか。ただ、入り口のところが、きっかけのところが問題なのかなというふうには思います。
そこで、検討会というお話もいただきましたけれども、検討会の中でも経済の視点が入っていないかといえば、全くそうではなくて、オリンピック・パラリンピックのキャンプ地招致等の民間の委員会、こちらもつくっておりますけれども、そちらに関しては商工会議所ですとか、観光コンベンション協会ですとか、ホテル、旅行業者の協会の方に入っていただいたりとかしておりますので、経済の視点も必ずしも抜けているということではないというふうに考えております。
○議長(吉田つとむ) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) それは抜けていないかもしれないんですけれども、今回の質問の趣旨というのは、東京オリンピック・パラリンピックという大きなキラーコンテンツがある中で、やはりそれに向けて経済という観点をしっかり持ったほうがいいのではないですかというのが今回の質問の趣旨です。
では、その中で実際に今の話だと大分漠然としているので、さっき質問で余り答えはなかったんですけれども、商圏の拡大、独自性の発揮、ブランド力の強化、ITの利活用、こういう観点で伺ったんです。
というのは、こういったものというのは実は企業が年間の計画だとか、事業計画だとかで設定する項目なんですね。とりわけ国が企業に求めている部分というところでもあります。実際にコンサルタントなんかは、こういったところを確認しますし、例えば補助金申請やインキュベーションに入居する際だとかも、こういった観点を見ているわけです。
実際に新産業創造センターの入居の申込書には、例えば顧客ニーズの把握だとか、自社の強みは何ですか、自社の弱みは何ですか、課題は何ですか、地域間競争、こういったところを記入させるんですけれども、町田市が町田市を1つの企業体として捉えたときに、どこまで把握しているんですかというところなんですよ。それを把握して、その数値をどう伸ばしていくかという観点を持ってほしいと思っております。
例えば私、この間、市内企業の起業数と倒産数の資料要求をしたのですけれども、これは経済観光部からの回答ではなくて市民税課から回答が来たんですね。これは管理しているのはそこだとは思うんですけれども、ただ、経済観光部でそもそもこの資料を持っていないのかというところもやっぱり疑問に思うわけで、では、実際に件数がどれぐらいかというと、一応確認しておくと、2016年の1月までで設立、開設、転入で552件、転出、閉鎖、合併、解散、清算で418件、入っているほうが多いんですね。
では、そういった観点からどういうことを仕掛けるんですかとか、そういう観点が今の町田市にはないのではないですか。2020年までというのは、本当に成長の余力があると思います。町田市は、2020年以降は人口が減っていくということを言っているわけですし、ここまで大きな武器といったものがない中で、経済が発展するチャンスがありながら、では実際に何もやらないんですかというところなんですよ。
確かに、総合的にやっていくというのは1つの手なんですけれども、ただ、やっぱりしっかりとそれを、ここの2020年というのを、オリンピック・パラリンピックというのをしっかりと捉えて、何かやっていこうという気がまずしませんか。この経済という分野でしませんかというのが今回の趣旨でございます。
実際に町田市は、こういった観点で経済の強みをどう考えているのか、どういう方向性で進めていくのか、年間の数値の管理、判断、どのようにしているのか、お伺いしたいと思います。
○議長(吉田つとむ) 経済観光部長 笠原道弘君。
◎経済観光部長(笠原道弘) 先ほどの開業した事業所の数ですね。この数値につきましては、私どものほうも、5ヵ年計画の中で創業に力を入れておりますので、ここの数値は把握してございますし、目標の数値としても掲げてございます。
議員ご指摘のように、さらに次のステップとしてどこまで注力していくかというところは大切な視点だと考えております。こういった数字、それから新産業創造センター等でも行っておりますけれども、先ほどの入居の申込書の関係ですとか、やはり市単独でということはなかなか難しい話もございますので、東京都ですとか、それから新産業創造センター、それから商工会議所等々と連携しながら、さらに次にステップアップしていくようなことは考えなければいけないなというふうに思います。
○議長(吉田つとむ) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) そのような考えがあるのであれば、しっかりとそれを管理できるような場所があってもいいのではないですかというところなんですね。
今言ったオリンピック・パラリンピックという観点が5ヵ年にあるわけですけれども、その際に経済という観点がないので、今言ったように重要視をしているということであれば、その管理をしっかりとできるような、それがわかるような場所があってもいいのではないですかというところなんですけれども、今の話はどこで管理して、どのように運営していくのか、その点についてお伺いしたいと思います。
○議長(吉田つとむ) 政策経営部長 市川常雄君。
◎政策経営部長(市川常雄) 5ヵ年の管理でございますけれども、今は経済というところに特化したご質問でございますけれども、全般的には5ヵ年事業の管理そのものにつきましては、毎年の進捗状況の把握をして、それぞれの進捗状況を公表していくという形で、先ほど副市長から答弁がありましたけれども、そういった形で全般的には管理をしていこうというふうに考えております。
○議長(吉田つとむ) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) それはわかるんですけれども、今もう1回、今回の趣旨は、オリンピック・パラリンピックというものがあって、結局、現状として経済的には発展する余地があるということを施政方針でもうたっているし、記載としては新しい5ヵ年にも書いてはあるんだけれども、それをどうやって実現するかという形が見えていないというのが現状としてあるわけです。
その中で今、私が話したとおり少しずつ、今というのはその場もなければ、実行の計画もなければ、計画がないということは何も実現しないということなので、その流れをつくってほしいから、まずはそういう例えば会議ができる場、話し合いの場をつくっていくところからでも始めてみませんかというところを、市にそういう知識がないのであれば、誰か呼んでみたらいいのではないですかというところからお話ししているんですけれども、そこも検討はできないということなんでしょうか。
○議長(吉田つとむ) 政策経営部長 市川常雄君。
◎政策経営部長(市川常雄) まず、進捗管理の話なんですけれども、今回、5ヵ年計画を策定するに当たって、オリンピックを1つの契機と捉えたというのは、やはり議員からご指摘があったとおり、これだけ大きなイベントといいますか、そういったものが今後日本で行われる可能性というのは非常に少ないといいますか、そういう状況ですので、そういった中で、また日本が全体で抱える少子・高齢化とか、そういった状況を踏まえると、今回ここの大会をどれだけ生かせるかということが非常に重要だということで、環境変化の視点でオリンピック・パラリンピックの開催というのが1つの大きな環境変化の要因だろう。そこを通して文化やスポーツ、また市としては、3つ目として3カ年の事業ということを展開していこうというふうに考えました。
その3カ年の事業は、基本的には地域を活性化していこうという狙いがある中で、それは単純に町内会・自治会みたいな考え方もあるでしょうし、例えば商店街みたいな考え方もあるかもしれません。そういったいろいろな団体がオリンピック・パラリンピックを1つの目標にしながら、何かできることはないかということを考えていただいて、それを独自に実施していくことを市が支援していこうと。それで市内全体を活性化していこうということで、3つ目の対応として考えさせていただきました。
具体的な中身がまだ決まっているわけではありませんけれども、そういったことでオリンピック・パラリンピックを市内活性化の1つのいい機会にしたいというふうに考えて、今回5ヵ年計画のほうで策定をしたという形になります。
○議長(吉田つとむ) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) 今お話があったとおり、今後起こらないぐらいの大きな可能性があって、その中での観点として、やはり経済という観点で捉えてほしいというところです。
では、2020年を過ぎたときに、今後、これだけ大きなイベントは見当たらないわけですから、だからこそ、今しっかりと力を入れてほしいと。これまでの流れだと、多分オリンピックが終わった後に、後から経済効果を測定して、大体これぐらいありましたねという形で終わってしまうと思うんですけれども、ただ、こうやって未曽有のチャンスがあるのに、それでいいんですかと。まだ3年半あるんだから、舞い戻って、この段階から考えてみませんかと。
さっきいろいろご披露しましたけれども、成功する、失敗する、できる、できないはあるにせよ、そういったところを考えませんかというところをずっとお伺いしているわけなんですけれども、市長、何かお考えがあれば、そちらに振りたいと思うんですけれども、市長からのお考えをぜひお伺いしたいと思います。
○議長(吉田つとむ) 市長 石阪丈一君。
〔市長石阪丈一登壇〕
◎市長(石阪丈一) 多分抽象的になりますが、MBOというのがありまして、マネジメント・バイ・オブジェクティブズ、目標による管理という言葉があって、多分その話だろうと思います。
今回の質問は、市長、あるいは町田市のMBOは何ですか、そういう質問だというふうに受けとめております。しかも、キラーコンテンツということですから、もちろんマーケティングが前提になりますが、セットでこのキラーコンテンツと相乗りしてはどうかということだろうと思うんですね。
やや前の話になりますが、2019年ラグビーワールドカップのキャンプ地招致では、南アフリカに1つ焦点を絞って、しかも子どもたちに、キャンプ地招致ということではないんですが、国際交流という切り口で学校にお願いをして、授業をやっていただいたりしております。
そういう意味では、もう既に2019ラグビーワールドカップというコンテンツに対して、人材育成という切り口で既に参加をしております。そういう意味では、もう経験があるわけですから、MBOの中で言えば、2018年、2019年、2020年でどういうふうに目標設定しますか、こういうことになると思うんですね。目標設定はたくさんあります。たくさんありますけれども、そのうちの1つが経済、あるいはテクノロジーだろうというふうになります。
現在まで、この種の目標数値というのは、宿泊日数、何万ナイツというんですけれども、夜、宿泊日数、余り信用できないんですが、入り込み客数、それから雇用者の拡大の数、商業の売り上げ、それから数字ははっきりしますが、交通機関の利用者数、それから商工会議所で毎年やっております来街者調査、こうしたものは全て数字が出ております。数字が出ているわけですから、その数字に対して2021年なら2021年、2020年は幾つですかという質問だろうと思うんですね。
もっと言えば、もう少し違う目標、新しい目標数値を設定してはどうかということだと思います。そういう意味では、先ほど申しましたが、目標数値によって市全体をマネジメントしていくという発想というのは本来持つべきであろうと思いますし、新しい数値も含めて何らかの数値設定が必要だろうと思います。
多分外れると思います。外れるとは思いますが、議員のほうから厳しい言葉はなかったんですが、厳しい言葉で言えば、目標なしで政策を展開するというのは施策が漂流してしまいますので、そういう意味では漂流させないためには、目標があってそこをとめて、それに対してどこまでいっているかという測定ができなければ、マネジメント・バイ・オブジェクティブズにはならないわけで、今回の質問の中で幾つかお話がありましたとおり、具体的な例を挙げて、例えばホームステイの数は、2020年は1,000泊ですと言えば、それが目標になるわけですね。
当然、国内、国外からのホームステイの数、今は当てずっぽうで言っていますが、それが実現できるかどうか、それはホームステイをやっている団体だとか、あるいは市民の中から、そういう数字が出てくる、あるいはそれに対して市がどうかかわるかという、そのマネジメントが必要でありますので、今、例えばの話をいたしましたが、市民、あるいは団体の企画とか発想とか、立案を生かすつもりがあるかどうかという心意気だろうと思います。
ただ、正直言って、このMBOについての議論はまだ余りしておりませんので、今ここでマネジメントの目標というのを、何をつくるかということはお答えできませんが、そんな考え方をこれから検討してまいりたいというふうに思っております。
○議長(吉田つとむ) 5番 白川哲也議員。
◆5番(白川哲也) 今までの話から急に数値も今後設定していく可能性が大分高まったように感じましたので、このあたりで議論を終了させたいと思います。
今後、しっかりと経済における数字設定がされるということだと、今の市長からの答弁はそういうことだと思いますので、そのことを期待しまして、私の一般質問を終わりたいと思います。